こんにちは。川崎市宮前平の歯医者、永沢デンタルクリニックです。近年、歯の本数や噛む力、口の乾燥など、口腔の健康状態が認知機能の低下と関係している可能性が示されました。歯の健康は食事や見た目だけでなく、将来の脳の健康にも関わっているという点で、注目が高まっています。
今回は、口腔状態と認知機能の関係について分かりやすく解説します。
*** もくじ ***
1 | 歯の本数と認知機能が関係する理由
2 | 調査で見えた傾向
3 | 今日からできる予防と対策
【まとめ】
1|歯の本数と認知機能が関係する理由

1-1 | 噛む刺激は脳を活性化する
歯を多く失うと、噛む力が弱くなります。噛む動作は脳の広い範囲を刺激するといわれていますが、歯が減り、十分に噛めない状態が続くと、脳への刺激が減ってしまいます。この噛む刺激の減少が、認知機能に影響している可能性があります。
1-2|食事が偏りやすくなる
歯が少なくなると、硬いものや噛み応えのある食材が避けられ、柔らかい食品中心の食事になりやすい傾向があります。栄養バランスが崩れると、体だけでなく脳の働きにも影響するため、食事内容の変化は認知機能低下と結びつきやすくなります。
1-3|義歯を使わないと噛む力が戻らない
歯を失った状態を放置すると、食べにくさがそのまま残り、噛む刺激を取り戻すことができません。義歯を使用していない人ほど認知機能低下が起こりやすい傾向があり、歯の本数だけでなく、噛める状態かどうかが大切であることが分かります。
2|調査で見えた傾向

2-1|歯が少ない人は認知機能低下がやや多い
全国13,000人以上を対象にした6年間の調査では、歯が20本未満の人は、20本以上残っている人と比べて、主観的な認知機能低下がやや多い傾向が見られました。歯が少ないほど噛む力が弱くなり、食事、生活の質が低下しやすくなることが影響していると考えられます。
2-2|嚥下、咀嚼、乾燥の状態も影響する
調査では、歯の本数だけでなく、
・むせやすい(嚥下機能の低下)
・固いものが食べにくい(咀嚼機能の低下)
・口が乾きやすい(口腔乾燥)
などの症状がある人でも、認知機能低下がやや多いことが分かりました。
特に嚥下機能の低下は影響が大きく、何も症状がない人に比べて認知機能低下の割合が明確に高い傾向が見られました。また、咀嚼機能低下や口の乾燥がある人でも、数%ポイントほど認知機能低下が増える傾向が示されています。これらは歯の本数だけでなく口全体の機能が脳の健康に深く関わっていることを示す結果です。
3|今日からできる予防と対策

3-1|歯を残すためのメンテナンス
虫歯や歯周病を予防し、歯を失わないようにすることが重要です。定期検診による早期治療やクリーニングに加え、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。歯を残すことが、将来の認知機能の低下を防ぐ取り組みの一つになります。
3-2|義歯で噛む力を補う
すでに歯を失っている場合は、義歯を正しく使うことで噛む機能を回復できます。噛む力が戻ると、食事を楽しめるようになるだけでなく、口の動き全体が活発になり、生活の意欲や活動性の向上にもつながります。
3-3|日常の小さな習慣を見直す
よく噛んで食べる、会話の機会を増やす、食事の時間を整える、乾燥しやすい時期はこまめに水分をとるなど、日常の小さな工夫が口の機能を守ります。こうした積み重ねが、将来の認知機能の維持に役立つと考えられます。
【まとめ】
歯の本数が少ないほど噛む力は低下し、食事の偏りや口腔機能の低下、生活の意欲の低下などにつながりやすくなります。これらの変化が積み重なることで、認知機能にも影響を与える可能性が示されています。大切なのは歯の本数だけでなく、噛める状態を保つことです。口の健康を守ることは、将来の脳の健康を守ることにもつながります。永沢デンタルクリニックでは、歯と口の機能を長く保つためのお手伝いをしています。気になることがあればいつでもご相談ください。
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