不正咬合の一つ、叢生ってどんな歯並び？

＊＊＊　もくじ　＊＊＊
1 | 叢生とは？
1-1 | 歯が重なり合っている歯並び
1-2 | 原因は顎が小さい、歯が大きい
1-3 | 磨きにくい歯並び
2 | 叢生になりやすい方
2-1 | 遺伝的なもの
2-2 | よく噛まないなどの癖がある
3 | 八重歯も叢生の一種
3-1 | 海外では矯正する方が多い
3-2 | ガイドとしての役割
【まとめ】

1 | 叢生とは？

1-1 | 歯が重なり合っている歯並び

叢生とは、歯が並ぶスペースが足りずに、歯が前後や上下にずれてデコボコに並んでいる状態を指します。歯がまっすぐ生えずに重なり合っていたり、斜めを向いていたりすることで、歯列全体のバランスも崩れやすくなってしまうのが特徴です。乱ぐい歯と呼ばれることがあり、見た目のコンプレックスにもなりやすい歯列不正です。

1-2 | 原因は顎が小さい、歯が大きい

叢生が起こる主な理由は、顎の大きさと歯の大きさのバランスが合っていないことにあります。現代人は顎が小さくなる傾向があり、全ての永久歯がきれいに並ぶスペースが不足しやすくなっています。一方で顎の大きさが正常でも、歯が比較的大きいケースでも、十分な隙間が確保できず、結果として叢生になってしまうことがあります。

1-3 | 磨きくい歯並び

叢生の問題点は見た目だけではありません。歯が重なっていると、歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れがたまりやすくなります。結果として、虫歯や歯周病、口臭の原因になりやすいというリスクを抱えています。また、噛み合わせのバランスも悪くなり、顎関節症や肩こりなどの原因になることもあります。

2 | 叢生になりやすい方

2-1 | 遺伝的なもの

叢生は遺伝的な要因によって起こることがあるとされています。両親のどちらかが歯並びに問題がある場合、お子さまも同じような叢生になりやすい傾向があります。特に歯が大きい、顎が小さいといった特徴は遺伝しやすいため、注意が必要です。

2-2 | よく噛まないなどの癖がある

遺伝だけでなく、日常の習慣や癖も叢生の原因となります。例えば、柔らかいものばかり食べてあまり噛まないと、顎の骨の発達が不十分になり、歯が並ぶスペースが不足してしまうことがあります。また、指しゃぶりや舌を前に出す癖、口呼吸なども歯列に影響するといわれています。

3 | 八重歯も叢生の一種

3-1 | 海外では矯正する方が多い

犬歯が前に飛び出る、八重歯も叢生の一種です。日本では「八重歯がかわいい」と好意的に捉えられることもありますが、海外では治療対象とされることが多いです。海外に移住する方で、事前に八重歯を治してから行く方もいらっしゃるようです。

3-2 | ガイドとしての役割

八重歯は、上顎の犬歯が本来の位置に収まりきれずに外側に飛び出した状態ですが、実は、犬歯は噛み合わせのガイドの役割を持つ大切な歯です。この犬歯が正しい位置にないと、顎を横にずらした時のストッパーの役目を果たせません。その結果、顎関節に過度な負担がかかります。そのため、機能面も考慮して矯正を検討することが大切です。

【まとめ】

叢生は、歯が重なってデコボコに生えている不正咬合の一種で、見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病のリスクなどさまざまな影響がある歯並びです。原因は遺伝的なものから生活習慣まで幅広く、早期の診断と対応がカギとなります。八重歯も叢生の一種であり、機能面の問題をはらんでいることから、かわいさだけで判断せず、将来的なリスクも見据えて検討することが良いでしょう。

「これは叢生かも？」と思ったら、歯科医院での相談をおすすめします。

永沢デンタルクリニックでは、精密な診断のもと、患者様一人ひとりに合った矯正プランをご提案しています。